わたしたちがどんな要求をもっても、一人ひとりがばらばらでは実現することは できません。しかし、一人ひとりでは、雇用主との間に対等な立場で交渉する ことができない労働者であっても、団結してあたればそれが可能になります。 団結の力をバックにして、はじめて使用者側と対等な立場にたって交渉し、要求 を実現することが可能になるわけです。 しかし、団結の強弱は要求実現を深くかかわっています。 「どれだけ多くの仲間 が結集し」「日常的にどのような運動にとりくんでいるか」 といった、量と質の両面 からはかることができます。そこで川教組は「多くの仲間(100%体制)の結集」 の上にたって、質的な向上をはかってきました。
川教組運動の重点の取り組み
- 憲法にもとづき、「子どもの権利条約」にてらしてさらなる平和と民主教育の発展に取り組む。その一環として、引き続き、学校・家庭・地域との連携のもと、子供の人権を大切にした教育を確立する。
- 川崎の教育に責任を持つ団体として、教育の地方分権をすすめるとともに地域からの教育改革運動に取り組み、 いきいきとした創造的な教育を実現する。
- 賃金・生活改善・権利拡大など、ゆとりと豊かさを求める課題、30人以下学級の実現など定数改善の課題、反核・軍縮・平和など教育労働運動の諸課題に一体的に取り組む。
- 学校にはたらく教職員すべての職種の課題を、全体の共通理解の中でとりくむなど、川教組への求心力を高め、その統一と団結のもとにゆるぎない阻組織と運動を確立する。
Q&A
Q1 川教組はどんな組織ですか?
川崎市教職員組合(川教組)は、川崎市で働く市立小学校・中学校・高等学校・特別支援学校の教職員で組織する労働組合で、ほぼ100%の組織率で運動をすすめています。
これまで、教職員の自主的・主体的な研究・研修の推進、教育条件整備や教職員の生活改善、労働条件の工場に向けて取り組むとともに、子どもたち一人ひとりの学びを保障し、「子どもの権利条約」をいかした教育実践をすすめるため、市教委や各校長会、川崎市PTA協議会などと連携・協力し、川崎の教育に責任を持つ団体として取り組んでいます。
Q2 組合加入のメリットは何ですか?
組合活動は、これまでの川崎の教育を継承し発展させるため、わたしたち教職員が共に協力し、より良くしていくための運動です。また、わたしたちはなにか困難な状況になった時、ともに支えあうための組織です。お互いが助け合い、川崎の教育をより良い物へと発展させるための取り組みに参加できることがメリットであり、またわたしたちの責任であると言えます。
そのほか、次の各種厚生活動などは組合員が利用できる大きなメリットです。
- 1. ラブリー共済が利用できます。
- 安い掛け金で大きな保障が受けられる川教組独自の組織共済「ラブリー共済」(組合員の約70%が加入)などを行っています。「傷害共済」や「休職サポート」など、損害保険関係も充実した保障を用意しています。
- 2. 労金の各種ローンの金利の優遇を受けられます。
- 働く者の金融機関として、中央労働金庫(ろうきん)の活用を推進しています。労金の各種ローンの金利優遇制度を利用することができます。
- 3. 各種厚生活動絵の参加ができます。
- 川教組では組合員の元気回復のため、全市フットサル大会や全市ボウリング大会などの厚生活動をすすめています。また、各支部や青年委員会でも行っています。
- 4. 年2回のキャンペーン(岩手県花巻市東和町などの物産斡旋)や、書籍・雑誌などの割引購入を利用できます。
- 川崎市では夏季休業中に「ふれあいサマーキャンプ」が行われていますが、その交流地域の物産品を組合員価格で斡旋しています。また、書籍・DVD・CD等を10%引きで購入できる書籍販売・配達サービスを利用することができます。
- 5. 教職員の賃金・手当の仕組みや権利について知ることができます。
- 教職員の労働条件や権利については、重要な事であるにもかかわらず日頃なかなかしる機会がありません。組合員には「川教組情報」や「組合員手帳」などを配布し、それぞれの解説だけでなく問題点についてもお知らせいたします。また、個別の相談にも応じます。
- 6. 多くの仲間との出会いがあり、交流の輪が広がります。
- 川教組では青年委員会を設置し、青年層の組合員のニーズに応じた取り組みをすすめています。青年委員会の活動に参加することで、学校・校種を超えた交流ができます。また、連携している多くの組織とも交流できます。
Q3 川教組運動の成果は?
川教組はほぼ100%の組織率を背景に、多くの成果を上げてきました。川崎市では、「地域教育会議」や「子ども権利条例」など、全国的に見ても先進的な取り組みが行われていますが、その実現に川教組は大きく貢献し力を発揮しています。
また、毎年「白書運動」に取り組み、一人ひとりの組合員の要求・意見を集約し市教委と分会代表とが直接の交渉をしています。学校現場の要望・意見を市教委に伝えることを通し、老朽トイレの改修や校務用PCの配置、特別支援教育サポーターの拡充などが実現しました。
また、権利面でも働きやすい職場環境づくりに向け、育児・介護のための早出勤務制度や育児短時間制度の導入、賃金面では「勤務成績の給与への反映」に対して、「いたずらに差を付けない」「地道にこつこつを評価する」といった制度設計をするなど、教職員の立場に立ったものとなるよう取り組み、成果を上げてきました。
Q4 条件付き採用でも組合に加入できますか?
条件付き採用期間中の職員は、いに反した分限処分を受けない保障や、懲戒処分を受けた時に不服申し立てをする権利などが保障されていません。一方組合に加入することは可能で、組合に加入したことを理由に不利益な扱いを受けないことは法律で保障されています。条件付き採用期間の身分が不安定な時期こそ、組合に加入することが大切です。
Q5 組合に入ったら忙しくなるのでは?
川教組の活動は「一人の百歩よりも、百人の一歩」を基本としています。確かに集会参加などの動員や分会(学校)単位の取り組みなど、様々な業務が発生しますが、それは一人で多くを担うのではなく仲間の組合員と協力して取り組んでいきます。育児や介護などの都合で時間が取れない時は、ぜひ分会の仲間に相談してください。
学校には多忙な勤務実態があります。川教組はこれを改善し、教職員が健康で快適に仕事ができる職場環境づくりに向けた取り組みもすすめています。
Q6 組合に入ったら、特定政党を支持しなければいけないのでは?
選挙を通して各種議会にわたしたちの代表者を議員として送り、さまざまな政策にわたしたちの意見・要望を反映させることはとても大切です。そのために川教組が推薦する候補者の勝利に向けた取り組みをすすめています。しかし、選挙の際特定の政党・団体などに加入や投票を強制することは一切ありません。
Q7 組合の存在意義は認めるけど、わたしが入らなくてのいいのでは?
教育環境や自分の労働条件に関する不満や要求を改善したくても、個人の力には限界があります。川教組はこれまでの市段階の課題や県・国段階の課題について、神奈川県教職員組合や日教組、または他の労働組合とともに運動をすすめ課題の解決を図ってきましたが、まだまだ課題は多く残っています。川崎市で働く教職員が力を合わせて組合運動をすすめいていくことが、わたしたちの力の源です。ひとりでも多くの仲間が一緒になって組合運動をすすめることが大切なのです。